
冷媒ガスの再利用による持続可能な未来の実現を目指し、ダイキンは、2025年1月より、日本

冷媒として使用されるフロンガスは、2019年に発効したモントリオール議定書のキガリ改正により、R22・R32・R410Aなどの生産や使用が段階的に規制されています。
これにより、将来的な冷媒の供給不足が懸念される中、ダイキンでは環境への配慮と安定した冷媒供給の実現を目指し、再生冷媒の活用に取り組んでいます。
・環境負荷の低減
再生冷媒は新規生産に比べ、再生処理に必要なエネルギーが約10分の1で済み、CO₂排出量の削減にも貢献します。
・供給不足への対応
既存機器の修理やオーバーホールには冷媒が不可欠です。再生冷媒を活用することで、安定した冷媒供給体制の構築を目指しています。
ダイキンでは、全国各拠点の最寄りで再生処理を行う体制を構築するために現地完結での体制を強化してきました。南は沖縄において「沖縄フロン回収処理」と連携し、北の北海道では「阿部化学」と協業することで、地域完結型の冷媒再生体制を構築しました。再生された冷媒は、淀川工場などで再利用され、循環型の冷媒供給モデルが確立されつつあります。
全国での実施体制を整えた背景についてお話を伺いました。
▶お話をお伺いした方
・小林 真悟 さん (左側)
サービス本部企画部技術G フィールド技術担当課長
サービス品質改革(CSI管理・DX推進)、技術企画・管理、現場技術改革グループの統括
・神谷 俊行 さん (右側)
サービス本部企画部技術Gサーキュラーエコノミー関連

・空気だより
再生冷媒を推進するにあたって、どのような取り組みを行いましたか?
・小林課長・神谷さん
冷媒の再利用に関しては、多くの課題がありました。もともと冷媒の再生は、
使用量を減らすという流れの中で進められてきました。
しかし、今後も市場に出回っている機器の修理や新製品で一部使用されることから、
需要と供給のバランスが崩れる可能性があり、冷媒を再生する必要性が高まっています。
再生冷媒には高純度での回収冷媒が求められるので、ダイキンではJISよりも厳しい基準
で回収を行っています。回収冷媒の高純度を維持しながら、さまざまな企業や作業者の
方々 と協力できるよう、取り組みを進めてきました。
冷媒の管理については、従来社内で使用していたシステムに加え、
社外でも利用可能な「レフネクスト」と連携することで、よりスムーズな管理が可能と
なりました。また、自社や地域の工事店様向けに勉強会を開催し、再生冷媒について理解
を深めていただく草の根活動も行っています。
お客様には、破壊処理で契約されている冷媒を再生処理へ切り替えていただけるよう、
丁寧にご説明を重ねてきました。
・空気だより
冷媒は多くの人が関わるからこそ、地道に協力者を増やしていったのですね。
社内ではどのような取り組みを行ったのですか?
・小林課長・神谷さん
社内で冷媒処理に関わる部署としては、冷媒の回収作業を担当するサービス部門と、
冷媒を製造する化学事業部があります。サービス部門では、化学部門との交流を通して
冷媒再生に関する社会的背景や冷媒そのものについて理解を深めました。
受け入れ側の事情も把握することで、仕組みの構築や作業者への勉強会に活かすことが
できました。まだまだ周知が十分とは言えませんが、社内外問わず冷媒は多くの方が
関わるものですので、これを機に広く知っていただければと思っています。
・空気だより
様々な部署を巻き込むことで、お互いの事情を把握しながら取り組みを進めることが
できたのですね。これからもこの取り組みが広く周知され、再生冷媒が普及していくこと
を願っております。インタビューにご協力いただき、ありがとうございました。
■編集後記
ダイキンでは、現在も新製品や修理などで使用されている再生冷媒のさらなる普及に向け
て、ネットワークの強化と技術の深化を進めております。冷媒の再利用は、環境と調和
する新たな価値創出への第一歩です。サステナブルな社会の実現に向けて、
ダイキンは様々な挑戦をこれからも続けてきます。