「いのち輝く空気を、未来へつなぐ空気を、ダイキンから」

<レストラン「水空 SUIKUU」編>

 

ダイキンでは「2025大阪・関西万博」で「いのち輝く空気を、未来へつなぐ空気を、ダイキンから」をテーマに万博のテーマに寄り添いながら、先進的な技術とソリューションを展示しています。
今回はサントリーホールディングス株式会社とダイキン工業株式会社の協創によるレストラン「水空 SUIKUU」についてプロジェクト担当へのインタビューと空気だより事務局メンバーの現場での体感レポートを含めてお届けします。

 レストラン「水空SUIKUU」エントランス



サントリーとダイキン協創の背景 

大阪で創業し、日本全国から世界へと事業を拡大してきた2社は、
サントリーが「水と生きる」ダイキンが「空気で答えを出す会社」というメッセージをそれぞれに発信。水と空気をテーマにした「ウォータープラザ水上ショー」、「レストラSUIKUU」を共同で出展することとなりました。



レストラン「水空SUIKUU」コンセプト

レストランのコンセプトは「高原のレストラン」で、大阪湾の海辺に居ながら高原で食事をしているような体験ができます。ダイキン独自に開発した高い清浄効果を発揮する空調システム「天井吹出型の置換換気『エアフォール空調』」や、温度・湿度・気流のコントロール技術により、安心・安全で清々しい高原のような空気を目指しました。

 

また、ダイキンが持つ空調先進技術と、映像・音響刺激によって五感にアプローチする東京大学の多感覚刺激(クロスモーダル)や、大阪大学の生成AIを組み合わせることで、より楽しい食事空間を演出しています。

レストラン「水空SUIKUU」エントランス/ やかな香りと風で出迎えてくれます。

 

 


レストラン「水空 SUIKUU」プロジェクト担当へのインタビュー

 

レストラン「水空SUIKUU」プロジェクト担当者へ空気だより事務局メンバーがインタビューを行いました。その内容をお届けします。

 

 

▶今回お話を伺った方

関 康一郎さん

ダイキン工業株式会社 空調生産本部小型RA商品グループ主任技師兼
テクノロジー・イノベーションセンター主任技師
2006年ダイキン工業株式会社入社。
「うるさら7」をはじめ、ユーザーや業界を驚かせるプロダクトデザインを次々と生み出す。
  2015年からは「見えない空気を愛されるものにする」というダイキンデザインフィロソフィーの
 も と、「空気のデザイン」に取り組み、空気で解決できる空間の感動創造、コア技術の見える化に
よる協創促進、ユーザーとのコミュニケーションデザインに挑戦している。



■高原をイメージしたとても素敵なエントランスですね。どのようなイメージでデザイン
 されたのですか?

関さん:

エントランスは高原をイメージできるような映像とさわやかな風を敢えて起こして人に当てるように工夫しました。また、香りについても草原の香りのアロマを用いて演出しています。「DEISICA(デジカ)」というダイキンの調湿システムを活用し、湿度を下げ、さわやかな空間を作りました。

 

 

■待合室はエントランスと雰囲気が変わって落ち着いた大人の雰囲気ですね。
こちらのデザインや空調の工夫はありますか?

関さん:

サントリー様のウィスキーが引き立つよう、落ち着いた雰囲気にしました。
お客様をお迎えする受付カウンターは長い時をかけてウィスキーを育んだ古樽から特別につくりました。お客様のお食事への期待感を高める為、臭いを感じないように脱臭ケミカルフィルターを入れて無臭空間を提供しています。

 

お客様をお迎えする受付カウンター



■エントランス、受付の空気にまでこだわっていらっしゃるのですね。
 レストランホールや個室でも何か特別なシステムが搭載されているとお聞きしま
 した。ご紹介頂けますか?

関さん:

もちろんです。レストランホールの空調については、「エアフォール空調」という、レストランホール端の天井からフロアに向かって低速で落下させた空気が、ウィルスや花粉などの粒子状物質や、VOCなどのガス成分とともに中央の天井に吸い込まれていく新しい置換換気空調を導入しています。
また、地球環境に配慮した省エネ技術を搭載した「熱回収換気システム」を導入しています。


 「エアフォール空調」イメージ

熱回収換気システム


■人にも地球にも優しいシステムが導入されているのですね。レストランの個室の方ではどのような技術が使われているのですか?

関さん:
個室の一つである「空気で旅するダイニング」では、温度、湿度、気流の制御に加え、
映像や音響を変化させることによって、個室にいながら様々な環境の空気を体感することができます。温度26℃湿度40%の爽やかな草原や、温度25℃湿度50%の涼しい森林が
個室の壁いっぱいに実存する自然環境を映し、その景色に調和した空気環境と環境音を合わせることで、まるで自然の中で食事をしているような体験ができます。ここにはダイキンが得意とする空気をコントロールする技術と、東京大学が有する視覚・触覚などの五感が相互に作用し合う「クロスモーダル技術」が融合されています。

 空気で旅するダイニング

    「クロスモーダル技術」により、リアルな自然環境を演出

関さん:

他にもその日の温湿度変化によってAI画像が変化する「未来の温度計」が飾られている部屋もありますよ。こちらの温度計は大阪大学との協業で目に見えない空気環境を「可視化」するものです。季節や時刻、天候、屋内外の温度・湿度など、空気に関わる環境情報を言語化し、その言語情報を基に生成AIが絵画に表現するという技術を開発しました。

未来の温度計 AIでその日の天気、気温等から画像を作成


■温度や湿度、気流をコントロールできるダイキンの技術と東京大学や大阪大学の技術がこ
んなところでコラボしているのですね。今後、このようなシステムがホテルやレストラン
で水平展開されていくかもしれないですね。

関さん:
はい。応用できるのは、レストランだけではなく、ホテルにリラックスできる空間をつくる、病院で入院患者に世界を旅する体験を提供するなど、多様な場所で「価値ある空気体験」を実現できるようになるかもしれないですよ。


■そうですね。今後の展開が楽しみです。
 様々な技術が導入されているレストラン「水空SUIKUU」ですが、空調機の管理はどう
 されていますか?

関さん:
空調機の管理には「DK-CONNECT」というクラウド型集中コントローラーを採用し、レストラン内の空調見える化・制御しています。機器情報の見える化をすることで遠隔地から不具合があっても瞬時にPCやタブレットから機器を操作・状態確認することが出来、安心感を得られています。例えば、レストランでお客様に暑いと言われた時、遠隔地からでも実態を把握し、空調機を調整することができます。

 DK-CONNECT画面

   レストランのレイアウト上に空調機を可視化し、一元管理、遠隔監視・操作をしています。

最後にレストラン「水空SUIKUU」のお食事をいただきました。
サントリーさんの工場がある地域の特産品を生かしたお料理や万博限定ビール「水空エール」をとても美味しく、また「エアフォール空調」による効率的な空気の入れ替えによって、さわやかな空間の中で食事をいただくことが出来、より一層食事の味が引き立っていました。
是非皆さま万博へお越しの際はレストラン「水空SUIKUU」にもお立ち寄りください。

水空SUIKUUで頂いた食事

水空SUIKUU限定の「水空エール」