「いのち輝く空気を、未来へつなぐ空気を、ダイキンから」
<氷のクールスポット編>

 

 

ダイキンでは「2025大阪・関西万博」で「いのち輝く空気を、未来へつなぐ空気を、ダイキンから」をテーマに万博のテーマに寄り添いながら、先進的な技術とソリューションを展示しています。
今回は
じんわりと涼しい冷輻射を体感できる屋外休憩所「氷のクールスポット」について、
仕組みやデザイン担当へのインタビュー、空気だより事務局メンバーの現場での体感レポートを含めてお届けします。

 

                                                              「氷のクールスポット」(内装)

 

 

 

 

ダイキンの空調ソリューション

 

記のマップは「万博会場全体を支えるダイキンの空調ソリューション」として万博会場全体で弊社製品をご採用いただいている建物を水色にマークしております。通常の空調による快適な空間のほか、じんわりと涼しい冷輻射を体感できる「氷のクールスポット」高原のような空気の中でお食事を楽しんでいただける高原レストラン「水空SUIKUU」などダイキンの考える空気を様々な形でご体感いただけます。

 


万博会場全体を支えるダイキンの空調ソリューション
​​​​​​(※地図建物のうち水色箇所はダイキン空調機を採用)

 

 

 

 

 

「氷のクールスポット」とは

 

「氷のクールスポット」は、万博の西ゲートから西通りを通り、大屋根リング内にあるオランダ館の近くに位置しています。この休憩所は、氷室に着想を得た自然エネルギー(太陽光×氷)を利用する環境にやさしいサステナブルな空調システムです。

 

「氷のクールスポット」(外装)

 

「氷のクールスポット」の一日の流れは、日中に屋根にある太陽光パネルで発電した電気を蓄電池に貯めておきます。そして夜から朝にかけて、その蓄熱した電気を一部利用して氷パネル内で製氷します。日中は氷パネルからの冷輻射で利用者を冷やします。

 

 

 太陽光発電を利用したサスティナブルな空調システム

 

「氷のクールスポット」の氷パネル

 

 

 

 

 

「氷のクールスポット」デザイン担当へのインタビュー

 

 

 

「氷のクールスポット」デザイン担当者へ空気だより事務局メンバーがインタビューを行いました。その内容をお届けします。

 

 

 ▶今回お話を伺った方

  
     太田由美さん

  ダイキン工業株式会社 テクノロジー・イノベーションセンターブランドデザイン担当
  2003年ダイキン工業株式会社入社。
   エアコンや空気清浄機のデザインを手がけ、新興国でのエスノグラフィーを担当。
   2014年からは「ダイキンデザインブランディング」のメンバーとなり、ダイキンのミラノデザイン
        ウィークの出展を日本からサポート。社内外を巻き込んでデザインイベントの出展、企画も進めている。

 

 

 

「氷のクールスポット」の開発背景を教えていただけますか?

太田さん:

2022年に博覧会協会から会場での夏場の暑さ対策への要請があり、「氷のクールスポット」を開発することにしました。万博は未来社会の実験場であることから、輻射熱を利用した空調方式を開発し、視覚的にも冷たさを感じることができるデザインを採用しました。ここに至るまでに自社工場に1/2サイズのデモ機を制作し、冷え具合など技術チームと連携しながら開発を進めてきました。

 

 

■従来のクールスポットと呼ばれるものとは異なる、自然に溶け込んだ素敵な建物だと感じました。デザインのコンセプトを教えていただけますか?

 

太田さん:
日本で開催される万博なので、木造建築にこだわりました。内壁と外壁には日本古来の木組み格子を採用し、屋外と屋内の境目がない開放的な構造にしています。また氷パネルの一部をアクリルにすることで、視覚的でも「涼」を感じていただけるように目指しました。

 

「氷のクールスポット」の屋根には、周囲の木々と調和した緑色の太陽光パネルを搭載していて、万博のシンボルとなる大屋根から見下ろした時にも、自然と溶け込んだデザインにしています。

 

 「氷のクールスポット」と太田さん

 

■「氷のクールスポット」では輻射熱以外ではどんな技術が使われていますか?

 

太田さん:
温度センサーが建物内設置されており、クラウド型空調コントロールサービス「DK-CONNECT」を用いて機器の管理を行っています。また、氷パネルの状態はドレンパン遠隔点検サービス「Kireiウォッチ」の技術を使用して管理しています。現地に管理者が常駐せずに遠隔で快適な空間を維持します。

 

 

 

 

「氷のクールスポット」を体感!

 

空気だより事務局メンバーが「氷のクールスポット」を現地で体感しました。


最初に感じたのは、真夏に空調の効いた建物に入るときの冷風とは異なる、外気で熱を持った体から自然に熱が引いていく感覚でした。そして、じんわりと冷える感覚のため、長時間過ごしても冷えすぎることなく快適でした。

 

 

   ・「氷のクールスポット」内部の壁面(氷パネル)※左側写真:サーモカメラで計測結果

   ・アクリルパネルの表面温度7.1℃(白丸箇所)、冷却パネル表面温度最低1.2℃(青丸箇所)

   ・氷パネル前面に格子を設置、格子越しに氷パネルを見る事ができます。(右側写真)

 

 

サーモグラフィを用いたところ、(写真左)表面温度は0℃近くでしたが、強烈な冷たさを感じることはありませんでした。

外気温-5度を目標として目指しているとの事ですが、実測では外気温25.8℃の状態で氷のクールスポット内は22.6℃という結果が得られておりました。また、副射熱も相まって涼しさを感じることができました。

 

「氷のクールスポット」はどなたでも自由に入ることができるため、暑い時期の万博会場での憩いの場になると感じています。万博会場にお越しの際はぜひお立ち寄りください。
今までの空調のイメージを覆す “じんわりと涼しい” をご体感いただければと思います。

 

 

次回はダイキンが万博に出展しているレストラン「水空SUIKUU」について
開発者へのインタビューを事務局メンバーの体感も併せてお届けいたします。

お楽しみに!

 

 

関連リンク
万博 ダイキン特設サイト | ダイキン工業株式会社
大阪・関西万博の会場に現れる「氷のクールスポット」とは? | ダイキン工業株式会社
Kireiウォッチ | 遠隔監視による無人ドレンパン点検
クラウド型コントロールサービス「DK-CONNECT」